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1音に泣く。

ヨーヨー・マとキャサリン・ストットのリサイタル。
初め聴く生演奏。チェロの1音目に泣きました。
もともとイツァーク・パールマンが好きで、そこからヨーヨー・マと演奏した「ユーモレスク」の動画に辿り着きました。そして、二人で語りあうような演奏に心を奪われました。ユーモレスクって、こんなに素晴らしい音楽だったんだと改めて。さらにヨーヨー・マのファンにもなりました。その時の指揮は小澤征爾。2年ぶりの来日、演奏を聴けるチャンスにすぐにチケットを予約。サントリーホールの一番楽しみ方が難しいというエリアだったのですが、、、なんのその。ヨーヨー・マが向ける視線に伴って、音もちゃんと届いてきます。キャサリン・ストットの寄り添いそして一緒に遊んでいるような演奏に、深い絆と信頼を感じました。やはり今回のお二人も「ねえねえ」「なあに」と音で会話をしているようでした。
二人が運命の出会いを果たしたのは1978年。
それから共演を重ねているそうです。
キャサリンにアンコールの楽譜を隠され肩をすくめるヨーヨー・マのポーズ。仲の良い二人のやりとりに会場からは笑いが。でした。そんなコント(?)も、ピアノ伴奏が始まればあっという間に演奏が始まります。
アート、科学、人の営み、自然も動物も皆同じ地球に生きるもの。
あたたかく優しい眼差しが、そのまま音になったようなコンサート。

ヨーヨー・マのカジュアルな格好が大好きです。(ステージでは正装でしたが)
ステージにスタスタと笑顔で歩いて来て、ほぼ構えの時間は少なくスッと演奏に入る姿がめちゃくちゃかっこいいです。ヨーヨー・マという人そのものが音楽なのかもしれません。かっこいい。

収録では味わえない響きと本物の息遣いをぜひ。

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