今年もカナダのトロント大学の学生を対象にワークショップを担当させていただきました。
テーマは、「表情豊かな日本語のはなしかた」です。
すでに日本語を理解しコミュニケーションが取れる学生たちですが
もっと円滑にそして流暢な日本語の表現を追求するために、
ナレーターの観点からお話しさせていただきました。
受講生は、まず通常の授業で「それぞれの国や町のお土産を紹介する」という内容で日本語のスクリプトを書いており、
そのスクリプトをもってワークショップに参加しました。
みなさんのスクリプトは、文章も工夫されていて興味深いものがたくさんありました。
ワークショップでは、私も日本のお土産を3つ紹介しながら「表情豊かに日本語を話すための方法」を指導しました。
そのうち、一部をご紹介します。
・「名詞」や「動詞」の単語の最初の音をしっかりと発音する
・効果的な間(ま)をつくる
・強調することばを工夫する
また、”大切な単語”と、”添えるだけの助詞”を区別したり、その発音や発声にメリハリをつけることに気をつけるだけでも、
ことばが生き生きと伝わるようになります。
1回、2回と練習を重ねるごとに確実に変化が見えました。
今回のテーマである『表情豊かに相手に伝わるように話す』ためのポイントとして指導した
「話す速度や声の大きさ」、「間」、「表情の大切さ」が、実際の成績のための評価の項目として使われました。
受講生はフィードバックの内容を思い出しながらとても真剣に課題に取り組んでくださいました。
第二、第三と言語を身につけるための学習方法は様々ありますが、
お互いを尊重し傾聴することも、一歩先のコミュニケーションを実現する鍵だと個人的には感じています。
学生たちと対話しながら、私も知らない言葉や知らない感情がまだまだたくさんあると実感しました。
様々な言語を使い会話ができるチャンスをつくっていきたいですね。
今回のレッスンを通して、学生たちに様々な表現の可能性を伝えられたら幸いです。
これからも益々のご活躍をお祈りしております。
最後になりましたが、善積先生、受講生の皆さま、トロント大学の皆さま、本当に有難うございました。
またお会いできる日を心待ちにしております。
東アジア研究科のサイト
目黒 泉
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